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【アメリカの不思議事例】
今回のコラムでは、アメリカでの不思議な事例について紹介したいと思います。
というのもアメリカで面白い調査をしていて、その調査結果に興味深い数字が出ていた記事を見たんです。

アメリカで行なった調査というのは、投資信託の購入者を対象にした調査です。
購入者たちにした質問事項は、
「1984年〜2002年間の投資信託平均リターンどのくらいだったのか?」
というものでした。

平均リターンはどのくらいだったと思いますか^^
ではヒントを出しますね。

【ヒント】
1984年〜2002年のアメリカの株式型投資信託(投資の対象が株式の投資信託のことです)の平均リターンは年率約10です。
債券型の投資信託ならばもっと低いでしょう受けれど、株式型ならばこのぐらいが妥当でしょうね。

アメリカの株式型投資信託の平均年率が10%です、
さぁ購入者はいったいどのぐらいのリターンを得ていたのでしょうか。
5択のクイズ形式で正解を当ててもらいましょう。

@10.5%
A8.4%
B6.3%
C4.5%
D2.6%

≪一般論≫
『アメリカの株式型投資信託の平均年率が10%なので、まぁ最低でもCの4.5%以上はあるよ、でも投信の平均リターンが10%以上あるのだから4.5%というのも低くてかわいそうだよね。だから正解はBの6.3%なんじゃないかな。』


スイマセン、正解はBでもCでもありません。
正解はなんとDの2.6%なんです。
(ちょっと驚きでしょう^^)


なんで投信の平均リターンが年間10%という記録なのに、その投信に投資した個人投資家の平均リターンは2.6%だったのか?

原因は運用している側にあるのではなくて、別のところにあります。

株式投資をしている人でこういう状態に陥ったことはありませんか?
『う〜ん、いまの保有株よりもあっちのほうが上昇してるなぁ〜。。よし買い換えよう!・・・(その後)・・・買い替えたのはいいよ、いちおう上昇しているし、でも買い換えるために売った銘柄のほうがもっと上昇してるじゃないか!?あ〜、買い替えなんかしなければよかった(T△T)』
☆隣の芝は青くみえてしまいますからね。
(ちなみに私はこういうのを2回経験しています。)


実はアメリカの個人投資家にもこういう事態が起きていたんです。
ドラマ仕立てに表現してみました。

<アメリカの個人投資家の例>
『OH〜!!アッチのファンドのほうがMEの持ってるファンドよりもあがってるじゃナイデスカ!コレハすぐに担当者さんに相談デス!!』と、
証券会社に相談に行きます。

【アメリカ個人投資家】『いま持ってるファンドよりも、あっちのファンドのほうがいいのではナイデスカ?教えてください、担当者サン!!』

【担当者】「そうですね、現在の景気の流れを考えるとあっちのファンドのほうがいいと言えますね、買い換えますか?」(買い換え手数料いただけるゾ^^)

【アメリカ個人投資家】『ソーシマス!!』

あとは想像つくと思いますが、買い換えたファンドの上昇はその後鈍り、逆に売ったファンドは上昇していくというオチになります。

結局、買い替えに必要になった手数料もともと保有していたファンドの上昇分を取り逃がしたことになり、その結果が約2.6%という低い平均リターンを残したんです。


株式投資というのは長期で運用してこそ、成果がでてきます。
3年よりも5年、5年よりも10年と長ければ長いほど、リターンは安定してきます。
もともとが1年や2年で結果の出る世界ではないんです。
(だから現在の状況は明らかにおかしいですよ、きちんと認識しておかないといけませんね。)


※このアメリカの事例は株式投資は同一銘柄に長期投資を実践してこそ、株式投資の最大限の魅力であるリターンの高さを享受できるということを教えてくれています。(そのための銘柄選択というのは将来も存在しているだろう企業を選ぶ必要性があります、10年保有するつもりで買うのなら成長性よりも収益力で選んだほうがいいですね。)

「現在、自分の持っている銘柄は不況だから株価が上がらない。あっちの好況な企業に乗り換えよう、株価も順調に上がってるのだから。」

乗り換えること事態に否定はしませんが、どんな企業にもいい時期と悪い時期が交互に必ずやってきます。良い企業はずっと上り調子であるかというと、そうでもないですよね。(経営者の判断ミスなどでいきなり業績が悪化する企業もあります。)
その点を認識したうえで乗り換えを考えるようにしないといけないようですね。



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