【長期運用のリスク】
長期運用とはどこかの会社の株を長期間(10年以上)にわたって保有し続ける運用方法のことをいいます。(購入したら購入したままでずっと保有し続けておくんです。)
そして株式投資のリスクを大幅に小さくするには、この長期運用を行わないといけません。というのも長期で運用すればするほどリスクの幅というのは小さくなっていく性質があるからです。
具体的にどのくらいリスクは小さくなるのか見てみましょう。
@短期間投資(1年間)の場合

まずは短期間投資(一年間)を行った場合の図から見ていきましょう。
上の図はTOPIX連動型投信の1985年1月〜2005年9月間における1年間の投資収益幅にあたります。つまり『もし1年間TOPIXに投資を行ったとすると、どのぐらいの確率でどのぐらいのリターンが得られるか?』という答えを示しています。平均リターンは10.45%ですが、リスクの幅が95.9%あります。尋常じゃないくらいリスクが大きいことがわかりますね。(かなりの確率でマイナスリターンになることが予想されます。)
TOPIX連動型投信に1年間投資するとすればハイリスク・ハイリターン商品であることがこの図から理解できると思います。
A長期間投資(10年間)の場合
では次にこのTOPIX連動型投信に長期間投資(10年間)を行った場合のグラフを見てみましょう。

上の図は1985年1月〜2005年9月間における10年間の投資収益幅にあたります。
つまり『もし10年間TOPIXに投資を行ったとすると、どのぐらいの確率でどのぐらいのリターンが得られるか?』という答えを示しています。平均リターンは3.95%と大幅に縮小しましたが、リスクの幅も7.9%とこちらも思いっきり縮小しています。
この二つの例から長期運用を行ったほうがリスクは大幅に抑えられ、安定したリターンを得ることができるということが理解できると思います。
しかし、ここで二つの例のリターンとリスクの数字を見ただけでは、
『いやいや短期投資のほうがリスクは大きいけれどリターンが大きいし、効率的なんじゃないの?』
と思う方もしるかもしれません。数字を見た限りでは確かに短期投資のほうが良さそうにみえます。
そこでこの二つの例の運用効率をチェックしてみましょう。
【シャープレシオで確認】
運用効率をチェックするとは、ずばり「その金融商品はリスクに見合ったリターンを得ているかどうか」をチェックすることです。
要するにリターンが同じならばリスクは小さいほうを選びますよね。逆にリスクが同じならばリターンの高いほうを選ぶと思います。そういった運用効率をチェックするのに便利な指標があるんです。
それをシャープレシオといいます。
シャープレシオの数値の算出方法は、
『シャープレシオ=リターン/リスク』
で簡単に算出することができます。
シャープレシオの数値は高ければ高いほど効率的に運用していると言えます。

上のTOPIX連動型投信の二つの例をシャープレシオで比較してみましょう。
@短期間投資の場合(1年間)
『10.45/95.9=シャープレシオ=0.1』
A長期間投資の場合(10年間)
『3.95/7.9=シャープレシオ=0.5』
0.1と0.5ですから長期間投資のほうが短期間投資の場合よりも、5倍効率的なことがわかると思います。この結果から、短期で運用するよりも長期で運用したほうが、少ないリスクで安定的にリターンを得ることができることが理解できたと思います。
※当サイトが長期投資をオススメする理由は少ないリスクで安定的なリターンを得ることができるからなんです。さらに長期運用法にもうひと工夫すれば、『少ないリスクで安定的なリターン→少ないリスクで安定的に高リターン』にすることも可能です。そのことについてはSTEP3で説明しています。
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